蝶ヶ岳2677m(北アルプス)

14年
02/08/17 朝早く出発して稜線でのんびりと
02/08/18  槍穂高連峰の大パノラマに感激
27年
15/07/31 子供のアルプスデビューにて

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15/07/31


 今年の家族での夏山は蝶ケ岳に上高地から登ることにした。コースは横尾→蝶ケ岳→徳沢の13年前に登ったコースだ。
ほーちゃん(10歳♂)のアルプスデビューになる。このコースならそれほど危険なところはないし迫力ある穂高連峰を見ることが
できる。

 7月29日水曜日の仕事が終わった後、家族と福山市内で合流し18時に出発して彦根のビジネスホテルに22時半に到着した。
7月30日木曜日の7時半に彦根を出発し東海北陸道経由で上高地へ。東海北陸道は久しぶりだけど白鳥インターまで4車線化
してあるのでずいぶん快適になった。

 平湯のアカンダナ駐車場に10時半に到着。あいにくバスが出たばっかりだったのでタクシーで入ったがバスよりずっと早く着い
た。以前最後に上高地へ入ったのは13年前だけどこの時は釜トンネルが手掘りの狭く古いトンネルだった。それが新しいトンネ
ルとなり広く明るくなっていて驚いた。

 平日とあって上高地は思ったほどには混んでなかった。登山届を出して今日の目的地の徳沢園へ11時20分に出発した。残念
ながら穂高連峰は雲に覆われて見えない。清水橋からバイカモの水草が群生する清流を見物してビジターセンターで寄り道をし
て明神を目指す。

 12時半に明神へ到着したので昼ごしらえをして徳沢園へ。ソバナ・センジュガンピ・ヨツバヒヨドリ・キンミズヒキ・シナノオトギリ・
キツリフネ・ホタルブク・萼がくるっと巻いたかわいらしい花の咲いているクサボタンなどの花々が道端に咲いている。

 14時半に徳沢園に到着した。手前にある徳沢ロッジは改装中で来年まで休館のようだ。時間が時間なのでテント場は閑散とし
ている。相部屋だけど3人一組でセパレートされたところをあてがわれたのでカーテンを閉めたらプライバシーが保てるようになっ
ている。徳沢園はホテルのような雰囲気で料理はイワナの塩焼きにステーキと豪華で驚いた。

 7月31日(金)の朝7時40分に徳沢を出発し横尾を目指す。天気は快晴だ。8時50分に横尾に到着した。少し休憩をして9時に出
発した。小屋の奥に道標があり蝶ケ岳3.4KMとある。背後には屏風岩とその奥には残雪の見られる南岳あたりだろうか険しい峰
が見えている。

 40分ほど登っていくと槍ヶ岳が見えてきた。さらに5分登ると槍見台に到着した。この辺りはイチヤクソウがちらほら咲いている。
10時10分に横尾まで1KMとの道標が出てきた。去年は地元広島の鷹ノ巣山へ何度か登ったけれども今年はあまり山に登ってお
らず子供はちょっとお疲れの様子だ。でも休み休みだけど機嫌よく登っていく。

 10時55分「なんちゃって槍見台」に到着したがこれは前回には(平成14年)なかった。雪崩れるかして樹木がなぎ倒されて見晴ら
しがよくなったのか?。

 13時に標高2500との道標のところまで登ってきた。横尾からのコースは稜線まで3.4KMと距離は短いけれどもきつい登りが続く。
もうそろそろ森林限界にでてもいいのにと思うが・・。ただ樹木の高さは低くなってきており先が明るくなってきているのでもうすぐだ
ろう。

 13時25分に森林限界をようやく越えた。チシマギキョウやウラジロタデが咲いている。子供は展望の良さに元気を取り戻して両親
を追い越して稜線の分岐へ。森林限界から10分(13時35分)に稜線へ着いた。ここで昼弁当を食べる。20分休憩して蝶ケ岳ヒュッテ
を目指す。

 穂高連峰には雲がかかっている。稜線にもガスがかかり始めた。一か所、コマクサが咲いているところがありこの先も咲いている
ところがあるかと思いきやここしかなかった。イワメグサの群落があちこちにみられる。14時35分にヒュッテに到着した。

 小屋の周りにはあまり花がみられなかったけどテン場に行くと斜面にハクサンフウロ・オヤマリンドウ・ミヤマトリカブト・エゾシオガ
マなどがお花畑を作っている。雷鳥の子供が登山道を横切るもあっという間に居なくなってしまったので写真は撮れず。

 17時頃になると穂高連峰から雲がとれて逆行なのでシルエット状にではあるが険しい峰々が見えてきた。明日も天気がよさそうな
のでご来光が楽しみだ。

 3人でキレットへと沈む太陽を見送り部屋へ。3回に分けて食事があり僕らは2番目の18時から。普段はあまり野菜を食べない子
供は食欲があってほとんど食べた。

 翌朝、5時に雲海から登る日の出を、反対側には朝日に染まる槍穂高連峰を望むことができた。天気は雲一つない快晴だ。富士
山・浅間山・八ヶ岳などがくっきり見えている。子供もご機嫌だ。

 7時15分にヒュッテを後にしてテン場にリュックをデポして三俣・大滝方面へ少し下りてみる。ここにはお花畑があり時期がすぎて少
ししおれ気味のキヌガサソウ・コオニユリ・ハクサンフウロ・エゾシオガマ・ヨツバシオガマ・ウサギギクなどがたくさん咲いている。

 リュックを背負って蝶ケ岳山頂へ。記念写真を撮って長塀尾根から徳沢を目指す。干上がった池の周りにお花畑がありハクサン
イチゲがたくさん咲いている。チングルマの綿毛や花も少し残っている。そしてミヤマダイコンソウ・アオノツガザクラ・コケモモ・タカ
ネヤハズハハコが咲いていた。ミヤマキンポウゲが大きな群落を作っていて斜面が黄色く染まっていて美しい。妖精の池の周囲も
お花畑が見られる。ただ羽虫が多くて長居はできない。

 登山道の周辺には池や湿原が多くお花畑が時々見られる。9時50分に長塀山山頂に到着した。しばらくはゆっくりゆっくりと高度を
下げていく。そして右へ尾根を横切るトラバース道を過ぎると激下りが始まる。ここは子供にはかなり堪えたようでガクンとペースが
落ちた。なんとか励ましながら15時に徳沢まで下りることができた。もう三人ともクタクタ。アイスクリーム休憩?をしてついでにおでん
も食べて今日の宿である明神を目指す。

 道がよいので先ほどの激下りと違いペースはよい。古池では鴨の親子が池中の倒木で休んでいる。16時50分に明神に到着。まず
は汗を流して部屋でゴロゴロ。今日の行程は普段あまり山を歩いていない10歳の子供にはちょっときつかった様子。安曇野・明神・
穂高にまつわる話をオーナーから聞いて食事を頂き就寝した。

 最終日の8月2日は穂高神社に参って明神池を散策した後梓川の右岸にある遊歩道を歩いてバスターミナルへ向かう。森の中に木
道が整備されていて湿原もあったりと森林浴を楽しめる道だ。河童橋まで来ると岳沢を前に穂高連峰がよく見える。10時半のバスが
ちょうど出た後だったのでタクシーでアカンダナ駐車場へ。日曜日ということもあり駐車場は満車に近い状態だった。

 休憩ついでに各務原にある水族館へ寄ったけど38度の猛暑で暑い暑いと言っていた上高地とは比較にならないほど暑くて気が遠く
なりそうになった。その後、渋滞に巻き込まれることなく名神から中国道を経由して山陽道で自宅へ帰った。思ったよりも早く8時は自
宅に着いた。

 今回は天気にとても恵まれて大変充実した子供のアルプスデビューには最高の山行となった。ただ下山に思っていたよりも時間が
かかりシャリバテしそうになるなど反省すべきこともあった。これだけ天気が良いと汗だくになるので水も多めに持参しておく必要があ
るだろう。

私のコースタイム)1日目 徳沢(7時40分)-横尾(9時00分)-槍見台(9時50分)-2000m地点(10時55分)
            -なんちゃって槍見台(11時10分)-森林限界(13時25分)-稜線(13時35分)-蝶ヶ岳ヒュッテ(14時35分)

           2日目 蝶ヶ岳ヒュッテ(7時15分)-テント場下のお花畑(7時25分〜7時50分)-テント場(8時05分)
            -蝶ヶ岳山頂(8時15分〜8時20分)-長塀山山頂(9時50分)-徳沢(15時〜15時45分)-明神(16時50分)


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