平成27年(2015) | |
15/01/25 | 好天を狙って初めての厳冬期 |
15/07/12 | 花と雲海のユートピアへ |
平成28年(2016) | |
16/01/03 | ユートピアから象の鼻へ |
15/07/12
花の時期のユートピア(7月上旬〜)へ登ることを計画した。ところが予定していた7月12日があいにく台風11号の影響で天気が悪そう。
台風での悪天候の場合は強風で雲(雲海)がダイナミックな動きを見せてくれることを期待しできるだけ朝早くに出発して雷雲が湧く(と怖
いので)前に下りてこようと計画した。
前日23時に東広島を出発して高速道路で溝口インターで下りて南光河原駐車場に車を止めた。台風のおかげ?でまだまだ余裕がある。
でも着いたのが3時なのであまり寝れない。
日の出の5時すぎに起床しさっさと準備を済ませてトイレ前の登山届ポストに登山届を出して5時25分に出発した。夏山登山道へ向かうハイ
カーは数組いるもののユートピアへ向かうハイカーはいない。
大山寺の参道を進む。猫が数匹ベンチで休んでいる。大山寺の鳥居をくぐらず左の大神山神社への道を行く。大神山神社の右手に登山
道があり行者登山口・下宝珠越 ユートピア避難小屋方面とある。ここから5分ほどで元谷方面との分岐にでてくる。下宝珠越 ユートピア避
難小屋方面へと進む。さらに5分進むと林道が横切る(6時)。道標に従い谷へと入り宝珠尾根上の下宝珠越を目指す。林道から20分で下宝
珠越に到着した(6時20分)。
道標に従いユートピアを目指す。反対側の東側から朝日が木々に射している。この辺りはブナ林がきれいなところだ。鳥があちこちで鳴い
ている。気持ちの良い尾根道を進んでいく。前方にはまだ日蔭で少々暗い三鈷峰のごつい岩壁が見えている。大山北壁に朝日が射している。
下宝珠越から20分ほど歩くと中宝珠越への下りにでてくる。ここから三鈷峰全容とこれから登っていく宝珠尾根がよく見える。北壁に日が射
していて雲は多いものの青空が見える。濃い赤色のツヅジが咲いているところを過ぎると中宝珠越だ(6時50分)。下宝珠越から0.5KM 上宝
珠越まで0.6KM ユートピアまで1.1KMとある。崩壊が激しくここから元谷へは下りれない。ダイモンジソウが咲いているがここでしかみなかっ
た。
中宝珠越を過ぎると崩壊地やロープ場が出てくる。シモツケソウ・ヤマブキショウマがでてきた。アカモノはすでに赤い実になっている。迫力
ある大山北壁やいかにも台風接近を示すような流れの早い低い雲で覆われた弓ヶ浜が見える。さらに進むとユートピアの避難小屋が見えて
きた。三鈷峰の山頂から太陽が顔を出してきた。オオバギボウシが咲いている。
この先危険とありこの先が大きく崩壊した尾根上を歩くようになる。崩壊のせいで見晴らしがよいが羽虫がものすごく多くて虫よけスプレーを
していても数か所刺されてしまった。写真を撮ると虫も写ってしまうくらい多い。
若者の団体が追いついてきた。元気いっぱいであっという間に抜かしていった。最近は若い人が山で多くなった。ヤマブキショウマの群落が
時々出てくる。上宝珠越に到着(7時35分)。砂すべり分岐だ。ただ崩落にて危険なので通行しないようにとの注意書きがある。ここまでくると草
本が主体となりナンゴククガイソウ・シシウド・シモツケソウなどの群落が増えてくる。8時前になったけど稜線にガスは見られない。8時前にユー
トピアと三鈷峰の分岐に到着した。
水墨画のような景色の中に扇の山が見えている。その右側の、矢筈ケ山やさらに遠くの氷ノ山が見えるあたりは雲海になっている。オオバギ
ボウシの群落の上に小屋が見えている。ナンゴククガイソウがたくさん咲いているもののまだ満開には遠いし日が射していないので紫色が映え
ないのは残念。数は少ないけどシコクフウロ・ダイセンオトギリ・ダイセンコゴメグサも見られる。カラマツソウ・イワキンバイはあちこち咲いてい
る。ホソバシュロソウはチラホラ。
8時にユートピア避難小屋に到着するが休まずに小屋から5分ほど上がった岩場でザックを下して休憩する。今日はここまで。強風と落雷が怖
いしほぼ徹夜状態なので余力がない。風が強くて涼しいというか寒いくらい。ここからは雲海に囲まれた三角錐の烏ケ山がよく見えている。右か
ら左へと雲海が山々により波立ちながら流れている。この辺りから見る天狗ケ峰を中心とした迫力ある大山の姿は素晴らしい。雲海の流れる様
子を見ていて50分もここで過ごした。
引き返してまだ登ったことのない三鈷峰へ行ってみる。こちらもちらほら花が咲いている。左の崩壊地にたくさんのイワキンバイが咲いている。
9時半に三鈷峰山頂に到着した。
こちらは団体さんが休んでいる。三鈷峰山頂からは屏風のように左右に大きく大山北壁が見えている。写真撮影を依頼されたり単独ハイカー
と話をしたりして過ごす。海の向こうにさきほどまでは見えていなかった隠岐の島が見えている。烏ケ山が雲海に隠れたまに頭を見せている状態
になってきた。弓ヶ浜の上の雲が渦を巻いている。竜巻でもできそうな格好をしている。
9時50分に三鈷峰を後にして下っていく。ホソバノヤマハハコが群落を作っているのを見つけた。まあここへ来る途中も崩壊地などに咲いていた
が。小さいかわいらしい白い花であるオオヤマフスマも見られる。写真を撮ったもののピンボケだった。
ユートピア分岐から下っていく。寝不足のせいでふらふら状態だ。羽虫にあちこち刺されるのでモンベルで買った虫よけネットをかぶったが全く頭
によってこないのでかなり快適だ。相変わらず腕は刺されているが。11時40分に下宝珠越にようやく着いた。
下宝珠越から20分で林道へ下りてきた。大山寺旅館街まで1.1Kmとある。大粒の雨が降ってきて困ったなあと思っているとすぐ止んだ。12時半
にようやく南光河原駐車場に到着した。疲労でフラフラフラフラ状態だけど駐車場に着いたらまずは一安心だ。大山寺橋からは相変わらず大山北
壁がよく見えている。ただ雲が多くなってきているので30分ほどしたらガスに覆われてしまいそう。
升水高原から溝口インターへ向かう途中でいつもよる自販機から大山を見てみると山頂に雲がたなびいている。今回は疲れたので溝口インター
から高速道路で帰った。7月下旬にもう一回来てみたい。
私のコースタイム(休憩含))