伯耆大山1729m

 平成27年(2015)
15/05/21 ツガザクラ狙いで三ノ沢から槍尾根へ
15/05/31  三ノ沢へ
15/06/04 梅雨を前にユートピアへ

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15/05/31


 5月21日登った時は天候に恵まれ心が洗われるような爽快なハイクを楽しめたけど花の時期にはまだ早くてツガザクラはあまり咲いておらず、ダイセンクワガタ・
ダイセンハタザオやオダマキも咲いてなかった。5月31日なら咲いているだろうと急きょ予定を立てた。

 前夜発で東広島を出発し前回通り国道375号を北上し三次から高速に乗って蒜山SAで車中泊をした。霧雨が降っておりはたして登れるか心配だったけど朝には
上がった。 水蒸気が多くうっすら大山が見えている。溝口インターで下りて文殊堂の駐車場へ。麓では晴れていたけど大山の回りにだけ雲が湧いていて霧の中だ。
すでに車が数台とまっている。準備中の夫婦がおられコースを問われた。登山道ではないので標識はなく分かりにくいだろう。

 前回は7時出発、今回は7時半に出発した。三ノ沢の左の工事用道路を登って行き沢の中を進み踏み跡通りにいくつか堰堤を乗り越えて右側につけられた踏み跡
を進み大堰堤の下に着いた。 すでに大堰堤下の残雪はなくなている。大堰堤の左側のロープ場を登ると堰堤上に出た。まだサンカヨウが咲いている。霧がだいぶ
下がってきたけど少しずつ霧自体も上がってきている様子。ここは霧が濃くて踏み跡が確認しずらく間違って左股へ入りそうになるも5分ほどで気づき引き返した。

 沢のガレ場を登っていくと少しずつ霧が薄くなってきた。時々青空が見えてきた。霧が流れる三ノ沢も幽玄な感じがしていい感じ。前方に見える雪渓(前回よりだい
ぶ小さくなっている)の先端から5mほどのところから右の草付へ。赤リボンがある。 これから登る急なガレ場を団体さんが登っているのが見える。歩きにくそう。ここ
まで来るとイワカガミやツガザクラがチラホラ出てきた。右へ進み急斜面のガレ場へ入った。踏み跡があるのでこれをたどると歩きやすい。

 途中で右へ横断し赤リボンの巻いてある草付へ。21日は下山時赤リボンのところからまっすぐ下りてヤブコギをする羽目になってしまった。赤いイワカガミと赤と白
いツガザクラやマイズルソウが群落を作っていてとてもカラフルだ。イワカガミの群落はとても大きなものもあり縦長に10mほど山肌が赤色に染まっている。 下から
去年初めて三ノ沢に登った時にご一緒した大山がこれまた同じく大きな三脚と一眼を抱えて登ってこられた。すぐにお互い気づいた。今回もレンズ4本持参とのこと。
霧がとれないといい写真がとれないと話される。

 キリン峠と槍が峰の分岐まで来ると険しい峰々と流れる霧と花々が素晴らしい光景を作っている。これだけの規模のイワカガミの群落は初めてだ。ツガザクラも競
い合うように咲いていて赤や白に岩肌が染まっている。 分岐で左の槍が峰方面へ向かうが自分自身を含めてみなさん花々を鑑賞したり写真を撮ったりでなかなか
足取りが進まない。槍尾根上にでると少し風が吹いている。まあ飛ばされるほどではない。モコモコした雲海になっている。中国地方ではなかなかこういう雰囲気の雲
海には会えない。 上はすじ雲があるものの晴れている。

 槍が峰を左から巻いて三ノ峰へ向かう。ここでオダマキを発見。ちょっと狭いでも40cm位のやせ尾根上を進んで三ノ峰山頂へ(10時半)。 到着した時は誰もいなか
ったが後から数組のパーティ・単独ハイカーが登ってきた。剣ヶ峰は霧で見えないが天狗が見えている。左側に霧がかかり常念岳のような姿だ。いくつかのパーティー
は三ノ峰をパスして剣ヶ峰へと向かっている。天狗の手前の三角の尖ったピークをどうやって通過するのだろうと見てみるとあっという間に通過していった。踏み跡があ
るとのこと。

 地元の単独ハイカーが天狗まで行ってみると言われるので一緒に行ってみることにした(11時半)。三ノ峰をから下ると右に雪渓があるがこれはあまり小さくなってい
ない。赤茶けた小さなピークは確かに踏み跡があり無事通過した。ただ天狗手前の右が赤茶けた岩が露出しえいる崩落箇所は落ちると助かりそうになくとても気を遣
う。慎重に通過して念願の天狗の山頂へ(11時40分)。


 単独男性は剣ヶ峰に登りたそうだけど霧が湧いていて剣ヶ峰が見えないこともあり躊躇しておられる。ユートピアから男性が登ってきたが剣ヶ峰へ行くとのこと。連れ
の男性はあきらめて手前で待っている。 単独男性のトポを見せてもらうと剣ヶ峰へのすぐ前にバッテンがついている。なるほどとてもやせていて15cmほどしかない。無
理せず行けるところまで行ってみようと進む。バッテンのところを通過し少し進むも天狗まで行けただけでも満足だしとのことで引き返し天狗へ。

 天狗からの崩落場所は登りより下りの方が気を遣う。三角ピークを通過して三ノ峰へ。だいぶん疲れたし三ノ峰山頂で大休憩とした。雲海と天狗や槍が峰を流れる霧
が面白くまた剣ヶ峰が顔を出さぬものかと待ってみる。 天狗へ向かった夫婦が引き返してきた。写真を撮りに来た男性らと話をして剣ヶ峰が見えてこないかと長く待つ
も全貌が見えることはなく断念し下山する。

 中国地方でこれほどの雄大な景色を楽しめるところは他にはないだろう。雲海と険しい峰々がまるでアルプスのようだ。剣ヶ峰から下りてきた男性によると天狗のあた
りでおとといに一人落ちてヘリで救出されたそうな。 前回同様に分岐から先へちょっと進む。烏ケ山全体が見えてきていた。分岐へ戻り急斜面の草付を下りていくが崩
落場所を通過するところが去年より狭くなっている。いずれ通れなくなりそう。

 草付を通過してガレ場を横切り下っていき大堰堤前に到着した。この辺りは特に羽虫が多くブヨに刺された。大堰堤下の羽虫が少なさそうなところで休憩。青空が広が
り霧がとれてきた。 沢の左側の道を通って堰堤を越えて文殊堂前に到着した。去年に続き今年もあった男性によるとツガザクラは満開は4〜5日前だったのではとのこ
とだけど念願の天狗に登れたし、イワカガミ・ツガザクラそして流れる霧と雲海とこれ以上はないというほどの満足感を得ることができた一日だった。

私のコースタイム(休憩含))


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