猿ヶ馬場山1967m

15年
03/04/13 山スキーで有名な猿ヶ馬場へ

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03/04/13(山スキーで有名な猿ヶ馬場へ)


稜線より加賀白山


 猿ヶ馬場・白馬乗鞍のどちらに行くかだいぶん迷った末、今週末がラストチャ
ンスかもしれないと思い猿ヶ馬場に行くことにした(今回もショートスキー)。

 土曜は西の天気がよいので岡山方面へ行きその後高速で岐阜へ入ろうと思って
いたけど運転・お金の問題でやめて土曜は天気が悪ければ御岳でスキーでもしよ
うということになった。

 駅でみーとさんをひらい滋賀から地道で木曾まで行きそこで車中泊をした。起き
てみると予報通り雨。昼になったらやむかもと木曾御岳のスキー場へ向うと雨で
昼まで待ってみたけど雨はやまず。仕方がないので守屋山へ向かおうと諏訪にい
ってもこちらも雨でそれじゃ高ボッチへと向うとまだ通行止めだった。

 これであきらめ安房トンネルを抜けて飛騨へむかった。そこでDr.Kongさんから連
絡があり明日の猿ヶ馬場に参加するとあった。

 先日登った輝山の雪はだいぶん減っているようだ。背より高く積っていた乗鞍ス
カイラインの雪はもうなく除雪が始まっている。高山を経由して国道156号で白川
郷をめざす。雪があまりなくはたして猿ヶ馬場に雪があるか心配だ。せまいクネク
ネした道を進んでいくとようやく白川郷に到着した。

 まずは確認をと登山道のある白川八幡神社裏から続く林道を探す。神社の荘川
側に道があり進んでいくとたしかに林道が続くが右にも左にもまっすぐの道もある。
どれが登山道となるのだろう?右へ行ってみると狭くもう夜なので引き返す。ネット
で調べてもわからずじまいだった。

 町から1キロほどの所の道の駅白川郷へ向う。途中、こんな田舎なのに24時間
コンビニがあるのでおどろいた。道の駅に着き仮眠しているとDr.Kongさんがやって
きた。翌朝4時に目覚ましをセットして就寝した。

 朝起きてみるとすっかり雨はやんでいる。まだ雲は多いけれどやがて晴れてくる
だろう。準備をして私の車にみんな乗り込み八幡神社へ向う。脇の林道から登って
いくと昨夜迷った四つ角だ。右だろうと行ってみると町にでてしまった。左も町にも
どったのでまっすぐしかない。まっすぐ進むと車4台ほどのスペースに車が一台とま
っていてその先には雪が残っており車では進めない。車の隣りにとめて登る準備を
しているとまた車があがってその後二台やってきた。猿ヶ馬場はかなり有名なのか
なあ。

 六時すぎに準備を終えて出発。林道を上がっていく。途中、枝林道があるけれど
よくみると主林道はわかる。登っていくと合掌作りの家が立ち並ぶ白川郷の街が
眼下にみえてきた。白山方面は雲の中だ。

登っていくと白川郷の街が見えてきた


 砂防ダムの所をすぎるとつづら折りの道になった。そして左手に作業小屋の脇
の木に赤いテープが巻いてある。ここから雪斜面を上がっていくトレースがいっぱ
いあるので林道を離れ直登していく。登りはじめて四十分ほどすると熊のおりが
でてきた。まだまだ登っていく。ここで後から登って来た長靴の夫婦にぬかされて
しまう。かなりの健脚であっという間に見えなくなってしまった。

車を駐車し林道を登っていく 踏み跡を頼りに林道を離れ直登する


長靴の夫婦に抜かされてしまった・・早い



 一時間でふたたび狭い林道にでてきた。これを左に登っていく。すると行き止ま
りになるとトレースは沢を上がっていくので登っていく。周囲の山は高い。まだだ
いぶん登らなければならないだろう。けっこう急な雪の沢を登る。左は潅木、右は
植林となっている。

一時間でふたたび狭い林道へ 林道は行き止まりになり沢を直登していく
雪が腐っていて時々ズボッとはまる



 つぼ足のトレースがいっぱいある。雪が締まるとスキーの山から登山の山にか
わるのだろう。両側が潅木帯になり十五分ほどで右上に林道の崖がみえてくる。
みーとさんの高度計と私のGPSは千百メートルをしめしている。青空が広がりは
じめ山の潅木、雪がより美しく感じる。

右上に林道の崖がみえてきた



 この林道は上部宮谷林道でしばらく林道を左へ登っていく(7時50分)。ここで後
からきたおしゃべり好きな男性に追いつかれしばらく話しをする。聞くと猿ヶ馬場に
は沢コースと山スキールートである稜線コースがあるようだ。沢コースだと帰雲
山をパスできそう。

上部宮谷林道を歩いていく



 やがて前方にまーるい山がみえてきた。あれが帰雲だろうか?1662m三角点
あたりのようだ。林道を二十分ほど歩いていくと右手鞍部に向ってつぼ足のトレ
ースがありテープもある。これが山スキールートなのかもしれない。でも多くのトレ
ースは林道沿いに登っており林道沿いの方が無難だろうと思いさらに林道を登
っていく。

 徐々に加賀の白山がみえてきた。でもまだ頭には雲がかかっている。林道は
沢ぞいに進み砂防ダムがあらわれた。なんのための林道なのかと思っていたの
でこれで疑問が解決。この砂防ダムを作るためにみんなの税金を使って林道を
作ったわけだろう。砂防ダム脇の崖から土砂が落ちている。なんのために作っ
たのやら?

砂防ダムで林道は終わり、ここからトレースを頼りに登る



 沢沿いのトレースに従い登っていく。ここまで来ると雪は二メートルはゆうに越えてい
る。右手には滝がみえ岩盤が露出しているところもある。トレースは左へカーブしてい
く。帰雲山を巻いているのだろう。二股で左に進みやがて山腹を直登していく。ひたすら
山腹を登っていく。背後には下山時に使う稜線がみえる。なだらかな斜面で僕らでも充
分楽しめそうだ。

沢沿いのトレースに従い登っていく



沢を離れて山腹を直登していく


背後には下山時に使う稜線がみえる




 みはらしのよい木々の点在する雪原へとでてきた。加賀白山がよくみえる。こんな
山がみえるとはまったく知らなかったDr.Kongさんはかなりの感激。さきにはなだらか
な山がみえる。あれが1827m三角点だろう。その右を目指しトレースは進む。休んで
いると後から十人ほどの団体さんが登って来ている。

みはらしのよい木々の点在する雪原へとでてきた



 Dr.Kongさんが誰かと話しをしている。稜線に到達したようだ。稜線コースで来
た団体だ。稜線コースはスキーには最適そうだからぜひとも滑ってねといわれ
る。でもかなりのロングコースなのでそのつぼ足(わかん?)の人にはきつかっ
たようで沢コースを勧めておいた。



 1662三角点の南側の見晴らしの良い所でちょっと休憩(11時)だ。朝が早かっ
たので軽く食べ二十分ほど休憩。あとは見晴らしの良い大雪原の中を猿ヶ馬場
を目指し登っていくだけだ。下りてきた長靴の夫婦(一時間上で酒盛りをしてい
たそうで・・すごい健脚!)に聞くと右奥にみえるなだらかな山が猿ヶ馬場らしい。

稜線はほとんどがガスがかかると迷いそうな広い雪原だ



 一時間ほど歩くとDr.Kongさんが小高い雪原の上に立っている。やっと頂上か
と思いきや頂上はこの台地状の雪原の向こう側だ。話し好きの男性がスノーシ
ューを履いて下りてきた。稜線コースで下山するからスノーシュー跡を滑ってき
たらいいよとの事だ。



 休憩場所から一時間でやっと頂上に到着した(12時20分)。頂上には人がた
くさんいる。風が少々あり木の陰をみつけ休憩する。東には御前峰だろうか雪
山が連なっている。今日は加賀白山とアルプスの展望を楽しみにしていたけれ
ど霞がひどくアルプスは見えない。でも加賀白山はどっしりと大きな真っ白な山
体をみせてくれている。

 ビールで乾杯し昼食をとりしばらく展望を楽しむ。やがて一人減り、二人減り
してきたので僕らも下山する(13時10分)。三人ともショートスキーをつけた。

頂上で展望を楽しみショートスキーで下山中



 山頂部は台地状で滑らずストックで押していく。台地の端っこまで来たらテレ
マーカーの夫婦がいて僕らは滑ることを考えて登って来たから僕らの登って来
たトレースを滑ればいいよとの事なのでそれを使って滑っていく。

テレマーカーの夫婦に教えてもらった斜面を滑る



 トレースをたどっていくと広い雪原が出てきた。1827mの南西斜面のようだ。
前方に今から滑っていく稜線と加賀白山がどーんとみえて気持が良い。斜
面をトラバースして帰雲山への稜線にのる。

斜面をトラバースして帰雲山への稜線へ 向こうに帰雲山がみえる



 雪がゆるくなっているのでほとんど直滑降で滑る。帰雲山の手前に到着(13
時55分)。テレマーカーは直登した方がいいよとの事だったけれどみーとさ
んが足を痛めているのでDr.Kongさんには登って鞍部まで行ってもらうことと
して僕らはトラバースする。でもこれが失敗だった。

Dr.Kongさんは帰雲山を直登するが僕らは右へ巻く



 雪がかなり腐っていてショートスキーではうまく滑れない。おまけに急斜面
だからかみーとさんが動かなくなり固まってしまった。なんとか通過させたけ
ど一時間近くかかってしまった(14時45分)。標高差はたかだか二十メートル
だから帰雲山に登ればよかった。

このトラバースでかなり時間を食ってしまった


 ここから台地状の1528mまではいっきに滑る。Dr.Kongさんから電話があっ
て林道まで到達したとの事。めちゃめちゃ早いなあ・・僕らが遅いだけか。

ようやくトラバースをクリアしさらに滑っていく



 この台地をすぎると林道までほとんど滑って降りれる。ブナ林の中をクルク
ルとターンして滑って1427mの右を巻いて少し急な斜面を滑っていく。すると
登り中にみつけたつぼ足のトレースが鞍部に上がっていた所にでてきた(15
時50分)。先でDr.Kongさんが休んでいる。かなり長く待ってくれていたようだ。

帰雲山を振り返った所


稜線を離れ林道に向かって滑る


登りに使った林道にでてきた



 宮谷上部林道を少し滑ってあとは沢を下っていく。登り中はこんな急で狭
い所は無理だろなあと思っていたけど滑ってみると楽しい。右に左に潅木を
避けながら眼下にみえる白川郷目指し滑っていきふたたび林道を少し滑っ
てさらに沢を滑っていく。


障害物を左に右に避けて沢を下っていく



 六百メートル付近でとうとう雪がなくなりスキーをはずして下っていくと左に
雪原が出現。いけるんやろかとDr.Kongさんが再びショートスキーをはいて
滑っていった。僕らは林道を歩き左に砂防ダムを見送り車の所まで戻ると
Dr.Kongさんはもう着いていた(16時50分)。さっきの雪原はショートカットで使
えそう。白川郷の湯で温泉に浸かって夕食を食べDr.Kongさんと別れ東海
北陸道で石川県経由で大阪へと帰った。

雪がなくなり林道を下っていく



道の駅白川郷より猿ヶ馬場山方面



私のコースタイム(休憩含))車デポ地点(登山口)-300分-1662三角点南付近-80分-
              頂上/頂上-220分-車デポ地点(登山口)
                


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