七種薬師(播州・616m)

13年
01/09/22念願の七種薬師七種山縦走


01/09/22(念願の七種薬師七種山縦走)

   九時前に集合場所の夢前町役場に行くと水谷さんがすでに来ていた。相乗
りさせてもらって七種へと向かう。バイクが故障なので登り口と降り口にバ
イクと車を置けない。仕方が無いので七種山寄りの青少年野外センター手前
の水道設備のある所に車を止めた。

 水谷さんは半袖なので藪こぎ大丈夫だろうかちょっと心配だ。それとも藪
こぎに対するひそかな抵抗なのかな(笑)。でも今回はそんなに藪はひどく
ないそうだしどうしても水谷さんにはあの薬師の険しい山容、深い谷と赤岩
の向こうにそびえる明神山を見てほしいので予定通りのコースを取ることに
した。前日のバイクの故障で出発が遅れたので三山縦走はあきらめた。九時
十分に歩き始めた。

 今日は雲一つ無いぜっこうの山日和だ。霞はないし気温も良い感じ。薬師
への取り付きである板坂峠を目指し南へとテクテク歩く。曼殊沙華が道端に
咲き乱れついつい見とれて立ち止まってしまう。先は長いから早歩きで歩い
ていく。橋を渡らず右の道を行く。そうすると西へ行く舗装路が出てくるの
で右折し西へと進んでいく。

 右手にりっぱなお寺がある。寄ってみたい気もするが時間が無いのでパス。
地元の方が道端にいろとりどりの花を植えておられその美しさは感動もの。
田んぼの中を進んでいくと左前へ行く道と右前へのやや細めの道に分かれた。
ずーっと昔に左にいって失敗した記憶がなんとなくあったけれど左に行って
するとやっぱり行き止まりだった。ひき返し池の脇をむりやり歩いて北に見
える正しいルートにもどり板坂峠を目指す。

 池の北側の道をいくとなんと驚いたことに藪で道がわかりにくくなってい
た。昔中学の遠足で来た時は立派な道だったのに・・・。人が歩かないとこ
うなっちゃうんだなあ。草藪を漕いで進んでいくと再び道が現れ植林帯の中
を行くと深くえぐられた峠にでてきた。石仏もある。この静かな峠もあと数
年したら自動車が走る道になるのかもしれない。ここに作ってもあまり意味
がなさそうなのに。

 ここには赤の三角のプレートが木にぶら下げてある。見ると七種薬師うん
ねんと書いてある。10時20分に峠を離れ山へと入っていった。島田さんがお
っしゃていたようにシダが登山道に覆い茂っていて歩きにくい。ガサガサと
シダを掻き分けて登っていく。藪山をまだ未体験の水谷さん大丈夫かなあと
少し心配になる。木々が登山道に覆い被さりくもの巣がたくさんある。でも
テープはあるので安心だ。木々の間からは薬師が見えている。標高差はあま
りないが距離が長い。

 ひたすら潅木の中の小道を登っていくと尾根の分岐にでてきた。でもここ
にもテープやプレートがあり間違うことはまずないだろう。テープに従い右
へと進んでいく。そして薬師の魅力である岩場が出てきた。東側が切れ込み
六甲山や遠くは淡路島まで見えている。これほど霞がない日も珍しい。水谷
さんいわく落ちたら死ぬねえ。

 岩場を歩いて少し急な尾根を登っていくとイノシシのヌタ場にでてきた。
私は何度もここで見ているけれど水谷さんはすごく興味深く見ていた。私の
ペースが早過ぎるのか水谷さんが少々遅れ始めた。時々立ち止まっては進ん
でいく。397mピークに到着した。

 さらに歩いていくと今度は西側がすぱりと切れた所にでてきた。霞のない
青空に突き出た明神山が美しい。水谷さんも感激の様子で緑一色やねえとし
ばし見とれていた。岩をまじえた尾根を登っていく。長いこと歩いているの
で少々足がくたびれてきた。やっとピークに到着、ここから東に大きな尾根
が出ており頂上方向をしっかり確かめないと間違いそう。

 ひたすら明神山への登りのような急な潅木の中の登りが続く。ここにもい
くつか大きなヌタ場があって驚く。おとどし来た時よりもずっと増えている
ような気がする。

 いちど平らな所に出てからもう一息で頂上に到着した(12時07分)。展望は
昔と同じくあまり良くない。七種槍や七種山がかろうじてみえる程度だ。石
仏の薬師さんは健在で昔のままだった。先はまだまだ長いので昼ご飯を食べ
てさっさと出発した。

 ここからの下りは尾根がやせていておまけに岩がごつごつしており道はわ
かりにくい。やせ尾根なので間違うことはない。しばらく岩場を降りると南
側が絶壁で赤岩の大絶壁がよくみえている。

 さらに進んでいくと赤岩のある鎌尾根との十時分岐のピークに到着した。
三角のプラスティックのプレートがかかっている。ここで登山道から離れ北
への稜線へと進んでいく。

 島田さんによると歩きやすいとのことだったがその通りだった。だらだら
下って急な登りにさしかかる。七種薬師直下の登りほどきびしいがなんとか
登り終えしばらく休憩した。木々の合間からは七種山が見える。近そうに見
えるが実をいうと北へぐるっと回り込まなければならないので時間は結構か
かる。

 ここから急に道がわかりにくくなり先ほどまであった大柿布がなくなって
しまった。いったいどっちへ行ったらいいのか水谷さんと地図を見てあーだ
こーだと話す。次に進むピークが見えているのだからそちらへ強引に行くこ
ともできるので藪を漕いでいくと大柿布が現れ道が出てきた。やれやれすご
い藪漕ぎをせずにすみホットした。前に見えるピークは鋭く尖っていて厳し
そう。でも思っていたより簡単にピークに立つことができた。ここを過ぎる
とすごく道が明瞭で足が進む。

 そして迷い易いという逆3の字ポイントにやってきた。でも迷い様がない
くらい大柿布がポイントポイントあるし道はしっかりしているし地図をチェ
ックしていれば間違いようがない。逆3の字の上のピークは西にピークを迂
回してその後は下っていった。

 植林の中を下るとシダが茂った鞍部にでてきた。なんか妙なところだなあ
と眺めてたけど水谷さんが蛇でるで〜と言ったので慌てて鞍部から登った。
これからキビシイ登りが始まる。二人とも足にかなりきているのでゆっくり
ゆっくり登っていきピークに到着。

 あとはたいした登り下りもなく本峰の北側をぐるっと回って頂上に到着、
ふたりで無事つきましたねえ〜と感激感激。私にとっては15年ぶりくらいの
道無き道の企画登山だった。

 つなぎ岩で霞のない大展望をたのしむ。冗談でさあ槍にいきましょうかと
言うと・・・良いですよでも一人で行ってね・・・まじで行くと水谷さん思
ったのかなあ。もうそんな余力も時間もなく七種の滝を経由して下山した。
七種の滝までが長かったこと。すごい激下りなのでふらふらになりながらも
滝下にある東屋までたどり着いた。

 残念ながらいつもそうだけど滝の水量が乏しい。ここから青少年野外セン
ターまで長い長い距離を歩いて水谷さんの車の所までたどりついた。これだ
け充実した登山はひさしぶりだった。これを機会に道なき道ルート開拓をや
ろうかな。

私のコースタイム(休憩含))水道設備場-80分-板坂峠-110分-七種薬師頂上
                  -45分-十時分岐-140分-七種山-50分-七種の滝
                  -50分-青少年野外センター-10分-水道設備場


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