天狗岳2646m(北八ヶ岳)

平成26年 
14/08/09 朝焼けは見えたものの天候不良にて桜平へ下山 
平成28年  
 16/03/03 前夜発日帰りで晴天・暴風・大パノラマの西天狗岳へ 

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28/03/03

 

 一泊二日で八ヶ岳に登る予定が仕事の関係で前夜発日帰りになった。泊まりなら夏沢鉱泉をベースに天狗と硫黄へ登る予定だったけど
日帰りということで渋の湯から天狗岳を往復することにした。天気予報は晴れ。

 前日の夜8時半に東広島を出発して諏訪サービスエリアに午前3時半に到着し仮眠をとって5時半に起床し腹ごしらえをして6時すぎに移
動した。諏訪インターで下りてコンビニ(途中にいくつかある)で食料品を購入して渋の湯へ。国道152号で渋の湯を目指すが雪がまったくな
い。山の中へ入ってようやく雪が出てきた。渋の湯手前になりシャーベット状になった。

 渋御殿湯の玄関へ入ると気づいてくれてナンバー四桁を聞かれる。千円支払い指定の位置に止めた。平日なのですぐあとに来たのを入
れても5~6台しかとまっていない。道路は一部圧雪状態のところがあったけど2WDスタッドレスで全く問題なかった。

 準備を済ませて7時半に出発した。渋御殿湯の前を通って進む。すると砂防ダム手前に奥蓼科補導所小屋があり登山届ポストがある。
登山届に記入し投函した。隣に八ヶ岳の地図が張ってあり過去の事故概要について書いてある。

 橋を渡って対岸に(左)高見石(右)黒百合平と道標があり右へと登っていく。しっかりとトレースがあり歩きやすい。12本アイゼンは付け
ずに登る。ピッケルとアイゼンは中山峠あたりから使うことになるだろう。ダブルストックで登る。

 橋を渡ってから少し急な道を20分ほど歩くと高見石と黒百合平との分岐がでてきた。高見石へのトレースはなし。8時半頃になると中山方
面が樹間から見えてきた。尾根の上にでてくると8時35分に唐沢鉱泉との分岐にでてきた。唐沢鉱泉側にはトレースがない。ここからなだら
かな尾根上の道となる。尾根上の道がしだいに尾根の右側を歩くようになり下っていくと再び唐沢鉱泉との分岐だ(9時)。そこから10分少々
歩くと「こちら迂回路あります」とおしゃれな道標がでてくる。

 9時35分にロープが登山道に沿って張ってあるところにでてきた。黒百合平に近づいてきたので高低が少なくなってガスると迷いやすいの
だろう。右の山肌が森林限界あたりで点在する木々に霧氷がついている。風がとても強くて晴天下の地吹雪になっている。左の中山の斜面
も見える。うっそうとした緑の森の上の方が霧氷で白くなっている。

 9時50分に黒百合ヒュッテへ到着した。温度計は直射日光があたり6度をさしている。テン場にはテントが1張してある(一人用かな)。平
日なので静まり返っている。明日は仕事なので今日中に帰らないといけないので休まず中山峠へ。すりばち池を経るコースよりも峠へと向
かう道の方がトレースがしっかりしている。

 雪原を経て中山峠の手前で12本アイゼンを装着しダブルストックからピッケルに代えた。10時17分に中山峠に到着した。数年前に登った
瑞垣山が見える。その後ろには山頂部がまっしろな金峰山が見えている。そして南には樹間からまっしろな天狗岳が見える。快晴だけど暴
風で東側へとばされそうになる。明瞭なトレースに沿って進む。樹林帯を抜けて岩場へ。雪紋など森と岩とが風で作る雪の造形がとても美し
い。

 振り返ると去年の秋に登った中山がよく見える。山頂あたりだけが霧氷で白くて大半は濃い緑で覆われている。東側がすっぱり切れてい
る。ただトレースは崖から少し離れたところについているので注意すれば落ちることはなさそう。

 峠から150mほど歩いたところで樹林帯を抜ける(10時半)。暴風でとばされそうになる。風速20~30mだろう。東天狗の山頂あたりで雪煙
が上がって左へと流れている。その右奥には丸い形をした西天狗が見える。残念ながら北アルプスには雲がかかっていてみえないけど手
前には車山(雪が少ない)や高ボッチ高原、その右に美ヶ原が見えている。

 10時35分に道標がでてきた。この先で男性が下りてきて話をする。山頂まで行ってきたとのこと。とても展望がいいと笑顔で話される。
中山峠から330mほどで再び樹林帯へ。その先からゴロゴロした岩の上を登っていく。振り返ると蓼科山がよく見える。霧氷に日が背後
からあたり光っている。風で雪が削られたり流されたりしてまるで雪の彫刻の中を歩いているような感じになる。でも油断すると突風でバラ
ンスを崩しそうになる。東天狗下の崖に少し雪庇ができていて地吹雪で雪煙ができている。

 11時10分にすりばち池分岐の道標がでてきた。左にはロープが張ってある。この辺りは特に風が強くてトレースが消えてきているところも
ある。分岐から60mほどあるいたところで岩峰の右下を登るようになる。東天狗山頂が見えるが地吹雪で荒れ狂っている。この状況で岩場
を歩く自信がないし2回山頂へ行っているのでまだ登ったことのない西天狗へのトラバース道を進む。下りてきた人に問うと西天狗より東天
狗の方が風が強いとのこと。

 東と西の鞍部までくるとその向こうに荒々しくとがった赤岳や阿弥陀岳が見えてきた。手前には硫黄岳も見える。この暴風では赤岳はか
なり厳しいだろう。西天狗手前は左が切れていてスリップすると落っこちそうなのでピッケルを雪面に刺し込みながら進む。11時50分に山頂
へと到着
した。

 東天狗岳周辺に比べるとずっと風が穏やか。ここからは赤岳や阿弥陀がさらに良く見える。2回泊まったことのある根石山荘も見えてい
る。南アルプスもよく見えていて北岳・甲斐駒ヶ岳・仙丈ケ岳が見えている。山頂部の西へ行くと諏訪湖やその周囲がよく見えている。山頂
で男性が一人おられ話を交わし下りて行った。今日中に帰らないといけないので12時に下山を始めた。

 12時18分にすりばち池分岐へ着いた。そのまま中山峠を目指す。12時52分に峠へ到着した。黒百合ヒュッテには12時57分に到着した。
すりばち池分岐のところで昼食をとる。斜面で男性数名がロープを使って講習をしている。ここでアイゼンを外しダブルストックに代えた。

 13時20分に出発して渋の湯を目指す。13時40分に一つ目の分岐へ到着した。あっという間な感じ。そこから30分で二つ目の分岐へと到
着した。ここから傾斜がきつくなり14時23分に橋まで戻ってきた。14時27分に駐車場へと戻ってきた。風がすごかったけどこれまたすごい
展望を楽しめとても満足。さてさてこれからが大変。650kmほど運転して広島まで戻らないといけない。ただ渋滞に巻き込まれず睡魔もな
く淡々と走って福山SAで尾道ラーメンを食べて22時すぎに東広島へと到着した。もう少し近かったらいいのに。









 


コースタイム) 渋の湯(7時30分)→黒百合ヒュッテ(9時50分)→中山峠(10時17分)→西天狗岳(11時50分~12時00分)→中山峠(12時52分)
        →黒百合ヒュッテ(12時57分~13時20分)→渋の湯(14時27分)

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