霊仙山1083.5m(西南尾根より)

14年
02/02/23雄大な雪原を歩く


02/02/23(雄大な雪原を歩く)

 やっぱり寝過ごし午前五時半に河内長野を出発した。途中までしか行けな
いだろうけど霊仙へ行こうということになった。私もみーとさんも頂上は完
全にあきらめていた。

 京都南から名神にのり栗東で下りて国道を進んでいく。彦根で国道を離れ
右折、突き当たりで左へと向かう。左前方に真っ白な山が見えている。伊吹
だろうと思ったけれど違うようだ。道がなんかおかしい。地図を見ると間違
っていたので慌ててひき返す。

 河内風穴とあるのでその細い道へと入っていった。Yの字に分かれたので
左へと進むとだんだん道が狭くなり彦根へ入ってしまった。ひき返しさらに
進んでいくと雪がでてきた。すごく雪が多い。こんなにあるとは思わなかっ
た。除雪してなければ車では進めないだろう。落合まで進みユーターンし登
山口脇に止めた。ここには霊仙山との道標がある。すでに車が二台とまって
いる。

 登山を開始した。天気はすごく良いけれど霞がひどそうである。小道を登
っていくと小さな集落にでてきた。もう廃村になっていて住民はいない。藁
葺きの民家が雪に埋もれている様子を写真を撮っている男性がいた。集落を
すぎるとひたすら展望のない植林の中の尾根道を登っていく。道は明瞭で間
違いようがないほどだ。

 二十分ほどで尾根を登り終え左の山腹を進んでいく。植林から自然林帯へ
と入ったので木々の合間から南霊仙が見えている。まだまだ高く時間がかか
りそう。あそこまでいけるかなあとみーとさんが言っている。笹峠を目指し
進んでいくがトレースがあるからいいもののなければかなり体力を消耗する
だろう。トレースの人はつぼ足で膝までもぐっている。

 笹峠に到着し一体峠の向こう側はどんな景色だろうと行ってみると大きく
どっしりした藤原岳や御池岳の一塊が見えている。林道がすぐそこまでやっ
てきているのも見ることができた。峠の東側にトレースも道も続いているの
でこれが正しいのかと思いきやこれは単なる作業道で間違い。尾根の上に登
りなおす。後から男性が登って来たが彼も誤ってこちらにやってきていた。

 風が強いのでここから先にはもうゆっくり昼食をとる所がなさそうなので
木陰に隠れ昼食をとった。峠からはきびしい登りが南霊仙山頂まで続く。ト
レースは道を無視して強引に直登している。風が強いためか草原状になって
いてすごく展望が良い。霞がひどく比良さえ見えないのが残念だ。

 上から男性が一人降りてきた。そこでさきほどの男性とが話している。ど
うも道は僕らが登っているところより左側、つまり西側にあるようでそちら
へと行ってみたらすごく楽になった。上からさらに夫婦が下りてきたので上
の様子を聞いてみると積雪が多くて南霊仙でひき返したようだった。南霊仙
から先にはトレースはないがスノーシューがあると行けるのではないかとの
事。

 見晴らしが良いので写真を撮るのに忙しいこともありなかなか進まない。
一度なだらかになるがふたたび急に、この急斜面をやっと登りきるとなだら
かになった。笹峠で後から追いつき追い抜いた男性が休んでいる。ここまで
で止めておいても良いけれど先に見えているなだらかな雪原を歩いてみたい
しどうしようかとみーとさんと相談した結果、十四時半をタイムリミットと
しワカン、みーとさんはスノーシューを履き進んでいく。

 千メートルばかりの山とは思えない雄大な景色が広がっておりすばらしい
眺めである。西南尾根コースを選んで正解だったようだ。南霊仙山頂をパス
し稜線を進んでいく。先ほどの男性はこの辺りで幕営するとの事。こんな天
気の良い日に美しい雪原に泊まれるなんてすごくうらやましい。

 もう頂上はすぐそこに見えるけれども稜線ぞいに最高点を経て進むとかな
り遠回りになってしまう。もう十四時半なのでみーとさんと相談し稜線を離
れ頂上右手の鞍部を目指し直登しそこから頂上を目指すことにした。雪に埋
まったゆるい谷へと下り鞍部を目指す。このあたりは晴れているので天国の
ようなすばらしい景色だけれどガスるとおそろしい事になりそう。

 鞍部まですんなり到着、ここからはトレースがあった。そして十四時四十
五分に頂上に到着した。頂上からは北側がよくみえている。真っ白な伊吹山、
金糞岳などが見えている。とりわけ伊吹山のどっしりした様はなかなかの見
ごたえである。もちろんこんな時間には誰もいない。しばらく展望をたのし
んだ後、下山にとりかかった。お虎ヶ池を目指し進んでいく。トレースは雪
原のあちこちについていてどこでも歩ける。池はかんぜんに雪の中でそこに
あるのもわからない。鳥居が建っている。

 ここから先に少しの間だけれど急な箇所があるとのことなのでワカン、ス
ノーシューをはずし下っていく。ロープが張っていて少し気を使う。あとは
尾根を汗吹峠めざしぐんぐん下っていくだけだ。しかしなかなか峠に着かな
い。ふと落ちていた石を見てみるとフズリナ化石がいっぱい入っていた。

 左下にやっと峠が見えてきた。さらにぐんぐんと下っていき峠手前で右側
からまわって峠に到着した。雪はまだらにしか残っていない。峠から右へ行
くと槫ガ畑で左へ行くと落合へ。左へと進んでいく。もうここまで来たら楽
勝だねと話していたけれどもみーとさんが数年前にやって来た時とはまった
く様相が異なっていた。道は崩れかけており落ちたら大怪我だ。急斜面の狭
く崩れかけた道を下っていく。しばらくはこんな道が続きハラハラドキドキ。

 沢に下りてしまえばもう道は安定してるかなあと思いきや、ヤバイ所がい
くつもでてくる。下山しているトレースがあるからまだいいもののなければ
槫ガ畑へ下りることも考えなければいけないような様子だった。トレースは
登山道に忠実に進んでいるが危険なので適当に沢ぞいに下っていく。

 やっと道は広くなり安全になった。しかし積雪がなぜか増えてきて歩きに
くい。峠より多く三十センチはあるだろう。疲れた足にはすごくこたえる。
延々と続く林道を歩いてやっと落合集落に着いた。ここにはトイレがあるが
ちょっと窓が変なところにあるので注意が必要(笑)。車のところはここか
らすぐの所にあり大阪に帰った。

私のコースタイム(休憩含)西南尾根登山口-80分-笹峠・笹峠-150分-
             頂上-95分-汗拭峠-55分-落合登山口


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