越百山2613m(中央アルプス)

14年
02/08/14越百山(中央アルプス)


02/08/14(静かな静かなアルプスでした)

しばらく林道を歩く 空木岳との分岐
しばらく林道を歩く 空木岳との分岐

 いろいろ雑用をやっていて仮眠できないまま木曽路へと出発することにな
ってしまった。夜中の十時半に大阪を出発し松原から高速にのりサービスエ
リアで仮眠し中央道中津インターでおりて国道19号を北上、途中コンビニで
買い物をし大桑村へ向う。道の駅大桑をすぐてしばらくした所に伊那川渓谷
・越百山登山口と道標がでてくるので右折しあとは道標に従いすすんで大き
なダム(伊那川ダム)脇を通り数台の車が駐車された登山口に到着した。道
はそれほど荒れておらず軽四ミラでも問題なく走ることができた。

 えらく広い駐車場だけど車は十台ほどしかとまっていない。車の中で仮眠
している人もいるようだ。登山届ポストに行方不明者情報依頼とともに熊出
没の張り紙がしてあった。

キツイキツイ登りが続く 尾根にでても激登りが続く
キツイキツイ登りが続く 尾根にでても激登りが続く

 準備を終えて登山開始(6時45分)。林道をそのまま登っていく。道端に大
きなテントが張ってある。車止めのゲートを越え伊那川渓谷にかかる橋を渡る。
めちゃめちゃ水が綺麗だ。元越谷の様なエメラルドグリーンの釜や淵が続い
ている。橋の先で二股に分かれていて左が木曾空木岳、右が越百山とある。
登山口から四十分で林道分岐にでてきた。道標には林道をそのまますすむと
南木曾岳とある。分岐では親子三人が休憩中だった。

 下界は天気がよかったけれどアルプスの山々には雲がかかっている。展望
は期待薄かな。沢を左側を登っていき土石流防止の堰堤の所で山へと入って
いった。熊笹の中の道を進み壊れた小屋を右に見たところで激登りが始まる。
ジグザグの急な道を登っていく。徹夜明けの身にはかなりこたえる。吐き気
はするわ立ち止まると寝てしまいそうになるわでヘーロヘロ。一方みーとさ
んは元気でタッタと足が進んでる。

南駒ケ岳は深いガス 大峰にいるような森
南駒ケ岳は深いガス 大峰にいるような森

 振り返ると青空が見えるが山には相変わらず雲がかかっている。一日中、
こんな天気なのかな。八時に下の水場という所に到着した。水はチョロチョ
ロでている程度で少ないけどすごく冷たく美味しい。ここでは休憩せずもう
少しがんばり十分で下のコルに到着した。ここは尾根とそれに続く小ピーク
にできたコルでベンチがある。仙涯嶺あたりが見えるはずだけれど今日はガ
スでみえない。

 ここからは尾根沿いの道となる。雰囲気は大峰の七面山に似ている(もっ
とも登山道はこちらのほうがずっと明瞭)。木の根が張巡らされたヤセ尾根
(やせ馬の背)を経てベンチのあるちょこっと平に到着。もう少しがんばろ
うよとみーとさんが言うので上のコルまでがんばり休憩(8時5分)。

小屋が近づいたら尾根上を離れる 百越山小屋
小屋が近づいたら尾根上を離れる・ 越百山小屋

 上のコルから5分で仙涯嶺天望台についたけれどもちろんみえない。分院坂
をすぎると丸みを帯びた下地が笹の尾根になってきた。傾斜は最初ほどはき
つくなく眠気がなくなって来たこともありだいぶん楽になった。おこじょの
平、御岳展望台を経て上の水場に到着。でも水場には登山道から少し下らな
ければいけないのでバテてるぼくら二人は最初っから行く気なし。

 尾根道はふたたび急になってきた。右手にちいさなガレ場を見送るとひた
すら広い尾根の一本登りが続く。後から夫婦連れらしい大きなリュックを背
負った登山者が登ってきた。かなりの健脚であっという間に抜かしていって
しまった。前方をみると明るいからもうすぐ道は左に栃福山を巻くはずだけ
れどなかなか巻いてくれない。二十分ほど登るとやっと左に巻き始めた。こ
のあたりになると巨岩が点在してくる。針葉樹の森に巨岩が点在している様
子は大峰の山々を思わせる。ちいさな花々(ゴゼンタチバナ・モミジカラマ
ツ・・)などが咲いている。

ガレ場を通過 越百山方面
ガレ場を通過 越百山方面

 栃福山を巻き終わった所で道は下っていきやがて前方に小屋がみえてきた。
小屋へついてみると先ほどの夫婦が休み中だった。越百山小屋と越百山避難
小屋がならんで建っている。森の中にある百越山小屋はこじんまりしていて
まるで大峰の稲村小屋のよう。お盆だというのに数人の登山者しかみられな
い。登山道はかなり整備され道標はたくさんで完備され、駐車場は百台以上
はとめれるというのに・・。

 小屋の前からみると稜線が時々みえるようになってきている様子がある。
ガスってしまわない内にとそのまま休まず登っていく。右側がガレ沢のつま
りの崖になっている所を通る。下を覗き込むと少しひやっとする。ガスがと
れて百越山がみえてきた。ここから見た感じでは燕岳のような稜線の中の小
ピークのようなもののようだ。あそこに立つとどんな景色が広がっているん
だろうと期待が湧く。樹林帯の中を登っていくとやがて森林限界を突破。ア
ルプスらしくちょっとばかり危ない所もあったりする。休んでいるとガーガ
ーと鳴いてる鳥がいる。警戒心があまりないのか近くまでやってきたので写
真を撮ってると逃げる。あとで調べたらホシガラスという名の亜高山帯に住
むカラス科の鳥だった。

もうすぐ稜線だ
もうすぐ稜線だ

 ハイマツの中を登っていく。日当たりの良い所にはシロツメグサがたくさ
ん咲いている。ハンゴンソウ・ヤマハハコもちらほら見られる。急な登山道
をひとのぼりすると頂上に到着した(11時35分)。南に続く南越百山から安
平路山へと続く山並みがよくみえている。反対側の仙涯嶺や南木曾岳方面は
雲が多く仙涯嶺が時々姿をあらわしている。飯島町側から二人の男性が登っ
てきた。地図で破線で記してある沢道をきたのだろう。続いて登っている時
に抜かしていった夫婦も来た。お盆だというのに頂上にはたった六人、こう
いう時期にしずかな山行を楽しむにはもってこいの山だ。

 風がきつく落ち着けないので少し北の岩の陰で食事をすることにした。じ
っとしているとすごく寒く頂上にいたみんなは下りていってしまった。ぼく
らも食事をとってしばらく仙涯嶺あたりがみえてこないかなあと粘ったけれ
ど完全にガスってしまった。それにあまりに寒いので下山をすることにした
(12時20分)。

南の方は山並みをみれた
南の方は山並みをみれた

 小屋まで下っていく途中、林道分岐であった親子が登ってきた。もう完全
にガスってしまって展望はないだろうに。小屋で休もうかとも思ったけれど
天気がよろしくなく雨が降ってきてもおかしくないくそのまま下る。上の水
場までもう少しという所で前方二十メートルほどで笹がガサガサ揺れた。み
ーとさんが変な顔をしてこっちをみた。熊だ〜というので慌てて退却。しば
らくしてもう大丈夫だろうと思い再び下っていった。

 上の水場にいくとお花畑が広がっていた。トリカブトやハンゴンソウ、サ
ラシナショウマなど花がいっぱいだ。長い長い下りを経て林道分岐に到着し
林道を下って駐車場に戻った。登山中には十名ほどしか会わなかった静かな
山行だった。翌日は乗鞍岳ドライブ予定。道の駅奈良井で車中泊をした。

水場にできたお花畑 駐車場に到着
水場にできたお花畑 駐車場に到着

私のコースタイム(休憩含)駐車場-40分-登山口-200分-越百山小屋-50分-
              山頂/山頂-235分-駐車場


全画面表示
表紙へ戻る